2013年11月16日土曜日

辰野町はレジャーランド化?


2014年現在,新設された遊戯施設は,辰野町観光情報センターの新設の遊具紹介ページに掲載されている。
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LCV(レイクシティケーブルビジョン)ニュースを見ていたら,辰野町に大型遊具施設を作るという(11/05ニュース)。これは,クリックし,まだ視聴できる。

ひとつは,松尾峡のほたる童謡公園,もうひとつは,荒神山に設置。両者合わせて,費用は3200万円だそうだ。もちろん,公費であり,元は税金,住民の懐から出たものである。

驚いてしまった。辰野町は長野県のレジャーランドを目指すのであろうか?以前のブログにも書いたが,ほたる童謡公園は,元々,ヘイケボタルなど,いゆる観光用にならない種類のホタルの生息地であったものを潰して建設された公園である。


かつて,天然のゲンジボタルの名所だった松尾峡の,すぐ近くに,ど~んと作られた鉄の塊みたいなものである。ニュースによれば,それを撤去して,わざわざ新設するという。

旧施設を撤去して,自然の状態にするのかと思いきや,またまた遊具施設を新設するというのである。それも大金をかけて,である。

果たして,町民の総意なのであろうか?

こういう場面では,しばしば共産党が登場し,反対するものだが,この町の議員は,まるで共産党モドキの思想を持っているため反対意見も声高に唱えることがない。

矢ヶ崎克彦氏の後任となった新町長・加島範久氏は,元役場職員である。そのHPで「自然」を強調するが,結局,矢ヶ崎町政の後継みたいなものだから,またまた,経済優先,生態系軽視,生物様性喪失の政策を続けることになるのだろうか?それにして,「自然」を謳う町ならば,もう少し,お金の使い道を考えても良いと思うのだが,無理な注文なのか。

しかし,これだけ大金をかけて,経済優先というのも変かもしれない。やはりレジャーランドを目指すのだろうか?ただし,レジャーという言葉には,自然の中で余暇を楽しむという場合もある。童謡公園の場合は,人工レジャー施設というのが正解だろう。



2013年11月8日金曜日

朝日新聞と辰野町: 食の偽装と外来ホタル養殖


朝日新聞・天声人語(2013年11月7日)を読んで,非常に嫌な気分になった。食の偽装問題を取り上げ,「ウソ」という言葉の意味と関連させて論じた内容である。

少し長めだが,その後半部を引用しよう。

朝日新聞・天声人語,2013年11月7日
どうせ味はわかるまいと客をみくびっていたのだろう。偽るとは真実を隠し人をだますことだが、欺くという言葉もある。嘲笑(あざわら)うにも通じるらしく、相手を馬鹿にして操るという意味が加わる。今回、嫌な感じがするのはまさにこの点だ。
まさに,この嫌な感じが,松尾峡問題,つまり,辰野町で移入した外来ホタルを大量養殖している問題なのである。

2008年6月6日に,生物多様性基本法が公布施行されたのを受けて,私は辰野町役場に対して,松尾峡での外来ゲンジボタルの大量養殖の再検討,周辺地域の在来ゲンジボタルへの影響軽減,および両者を区別した取り扱いを要望した。

しかしながら当時,辰野町役場でホタル養殖を担当していたH課長補佐が述べた言葉が,
観光客は,単にホタルを見に来ているだけで,天然か移入かは区別しない。だから,全体としてホタルが増えればいいのであって,仮に、在来ホタルが減っても構わない
というものであった(JanJan, 2009/12/17)。

この説明の後半部の言外には,儲かれば良いじゃないか,という考えがチラホラ垣間見える。だから,町役場だけでなく,町長や議会も,この外来種養殖問題を公表しないし,したがらない(日本共産党・辰野町議・根橋俊夫氏のこと: 政党人としての資質)。

ちなみ,ほたる祭り期間中は,ホタル保護育成協力金という名の入場料金300円を徴収し,さらに自動車で来た場合には,駐車料金を別に徴収される。敢えて入場料というのは,私が名づけたのではなく,町議会でも議員がそう呼んでいるからである。例えば,平成18年6月の定例町議会での,桜井はるみ議員の発言(同議事録,p.8
今年は入場料取れないようですが、今までにうんと、1,880 万ですか、で、今年はまあ 550 万っていう予想してるんですが
果たして,観光客は,「天然か移入かは区別しない」のだろうか?否むしろ,それを出来ないのであろう。観光客は,そこのホタルが養殖だとは分かっても,パンフレットや辰野町観光サイトを見たら,昔から,例えば,天然記念物に指定される以前から,そこにずっと住んでいたゲンジボタルが守り育てられてきた,と感じるのではなかろうか?

再度,辰野町観光サイトを読んでほしい。そこに書かれた説明で,いったいどのくらいの人が,松尾峡ゲンジボタルが,県外の業者から譲られたり買ってきたりした大量のホタルを移入養殖して成り立っていると分かるであろうか?現在の松尾峡ゲンジボタルは関西のゲンジボタルであり,地元のゲンジボタルは,この移入事業で滅びてしまったことが,DNAの研究で分かっている。

町おこしという理由は,私も十分理解できる。2008年に,辰野町役場に対して,県自然保護課の塩入茂・課長(現・林務部長)が「ホタルが町おこし役立っているのは事実だが,生物多様性にも配慮を」と通達したが,私もそのとおりだと思う。

さらに,ホタル移入事業を始めた頃は,ゲンジボタルの遺伝的多様性が不明だったという理由もあるかもしれない。

しかしながら,これらの理由があってなお,役場という行政が行う事業ならばこそ,誠実に外来ホタル養殖問題に取り組んでほしいのである。

この問題で,大町市の牛越徹(うしこし・とおる)市長から,私が受けたメール(2010年1月18日)は,以下のようなものだった。
辰野町では,ホタル養殖に行政が関与するのであれば,在来種保護は一層重要。解決に時間がかかっても勇気を持って方向を転換すべきだ。
まさに,この指摘のとおりなのである。しかし,全く変われない,移入の歴史的事実も,その弊害も公表できないのが,辰野町の現状である。ここが,冒頭記した,天声人語の言う嫌な感じなのである。

そして,この嫌な感じに上塗りして,嫌な感じを受けたのが,朝日新聞の松尾峡ゲンジボタルの写真記事や武井宏之・朝日新聞記者のツイートであった(ノーテンキな朝日新聞記者のつぶやき)。

彼らは,ホタル大量移入の事実も,その弊害も,一言も読者に伝えず,平然と「東日本有数の生息地」と言って,その姿を賞賛するだけなのである。

果たして,ホタル大量移入の事実や弊害は,読者に全く伏せておいて良い事なのだろうか?敢えて言うべきでない事柄なのであろうか?

ノーテンキな朝日新聞記者のつぶやきにも書いたが,朝日新聞の長野地方版では,松尾峡ゲンジボタルが移入種だと報じているのである。その後も,対策も採らなければ,公表すらしないのが辰野町の姿なのである。

冒頭の天声人語をもう一度読み直した。

偽るとは真実を隠し人をだますことと書かれている。

武井記者らのコメントは,確かにそのものは,偽りではない。しかし,少なくとも,彼らは真実を隠している,と言える,と私は思う。

繰り返すが,辰野町では,役場と言う行政機関が,公費を投入し,かつ,観光客から入場料を徴収し,それで国内最大規模の大量の外来種ホタルを養殖しているのである。それに全く言及する必要が無いのならば,各地でチマチマと行われる愛好家グループや子供たちによる外来ホタル移入放流など,無くなることはないだろう。

辰野では,役場が外来ホタルを養殖してるじゃないか,それで儲けているじゃないか,外来ホタルの放流者,あるいは,他の外来種放流者に,そう言われたとき,武井記者らは何と言うつもりだろうか?それも黙って,見過ごすつもり,あるいは,見てみぬふりするつもりなのだろうか?

どういう神経で,あのような記事やツイートができるのか是非話してほしい。