2012年8月28日火曜日

第8回信州ホタル保護連絡会


2016年7月15日追記

7月8日に始まったTBSの新しいドラマ・神の舌を持つ男,第1話「殺しは蛍が見ていた」の中で,メインテーマとなった外来種ホタルの生態について,私が監修をした。県外で買ってきたホタルを地元のホタルと称して観光利用する辰野町がモデルとなっている。
番組の36分ころ出てくる湯西川のホタルを守る会の建物は,第8回信州ホタル保護連絡会が開かれた松本市島内の公民館(下の写真)に似ている。

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第8回信州ホタル保護連絡会が,8月25日(土)午後1時30分から,松本市島内・町公民館で開催された。


毎年,県内市町村の持ち回りで開催,県内各地のホタル保護団体の集まりで,今回は,「車屋セギ保存会」が中心となって開催された。

保存会の活動報告後,公民館(地図A)東側に流れる何本もの用水路を見学した。


地図B地点が下の写真である。

水温15度前後で,きれいだが冷たい水であり,ホタルが多数繁殖するには少し厳しい環境と言える。

あちこちの用水路で,外来種の巻貝コモチカワツボが大量に発生しているのには,皆が驚きの声を上げた。下の写真で,ゴマ粒のように見えるのは,この写真内だけでも,数百~数千のコモチカワツボである。



私が以前,生物多様性長野県戦略策定委員会の記事でも取り上げた有害外来種である。それにしても,これほど増えていたとは驚きである。

2012年8月25日土曜日

岡谷市で発見された糸魚川-静岡線に関連する活断層: 岡谷市役所-敬念寺断層 


「岡谷断層」と命名されている,糸魚川―静岡構造線(通称,糸静線)に伴う活断層が,岡谷市市街地でも確認された。長野日報の取材では,M7以上の大地震の痕跡だと言う。

25日(土)に説明会があったが,一足早く,23日に現場を見せてもらった。

発掘現場は,岡谷市郷田1丁目,敬念寺の裏の畑。下の Google マップで K 地点である。この断層は,岡谷市役所西側(地図の下部)から,敬念寺の裏へ伸びる崖として顕著に認められる。それを赤線で示してある。とりあえず,岡谷市役所-敬念寺断層と呼んでおく。




下の写真が,発掘現場。西向き(地図では,右から左に向いて),つまり断層崖に向かって,トレンチを掘っている。

左上の建物が敬念寺。つまり,この寺は断層崖の上に建てられているのである。

写真内の赤線は私が加筆。赤線より向こう側,つまり断層西側では段丘礫層となっている。一方,赤線のこちら側,つまり断層より東側では,茶褐色の粘土層となっている。


下の写真が,トレンチの北向き面,つまり,上の写真でトレンチ右側の壁面である。


礫層と粘土層(腐植土層)が断層で接しているのが見られる。良く見ると粘土層の中にも断層が見られるが,ここでは細かいことは触れない。これらの断層は,地質学的には,ごく最近に活動した活断層と言える。

この断層の北方延長上,岡谷インター付近に,岡谷断層と命名された左横ズレ断層がある(東郷・今泉,1988)。諏訪盆地北西部で初めて確認された左横ズレ断層である。この左横ズレの状態こそ,糸魚川―静岡構造線の特徴と言って良い。今回の市役所ー敬念寺断層も,おそらく,岡谷断層の南への延長であると思われる。

この岡谷断層の最後の活動時期は,約2200年前とされたが,中・近世の遺物も同時に見つかったことから判断して,さらに新しくなる可能性がある(東郷・今泉,1988)。

私は高校の頃,この崖は河岸段丘によってできたものと思っていた。しかし,その後,藤森(1991)を読んで,断層崖だという思いを強くしていたが,今回の発掘調査でそれが実証されたと言ってよい。

この断層が動けば,岡谷市にも甚大な被害が予想される。

特に気になるのが,地図に示したように,岡谷市役所が,この断層のほぼ直上にあることだ。市の中枢機関が地震の大きな被害を受けてしまったら,市全体が機能不全となる恐れもあり,心配である。
これに関しては,次のブログも参照。
なお,このトレンチ調査の結果は,日本地球惑星科学連合2013年大会で,近藤ほか(2013)によって発表された。また,活断層・古地震研究報告(第12号)の裏表紙に写真が出た。

参考文献

藤森孝俊(1991) 活断層からみたプルアパートベイズンとしての諏訪盆地の形成.地理学評論,64: 665‒696.

近藤久雄・谷口薫・宮脇昌弘・佐護浩一・増田祐輝(2013) 糸魚川-静岡構造線活断層系・岡谷断層における最近4回の活動.日本地球惑星科学連合2013年大会,SSS32-P17. 要旨

東郷正美・今泉俊文(1988) 特集日本の活断層発掘調査[15]1983年糸静線活断層系(岡谷地区中島A遺跡地)トレンチ調査.活断層研究,5: 3‒10. PDF

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産業技術総合研究所(産総研)地質調査総合センター(茨城県つくば市)の地質標本館に,この岡谷市役所-敬念寺断層の剥ぎ取り標本が展示されている。
地質標本館にある岡谷断層の剥ぎ取り標本
地質標本館にある岡谷断層の剥ぎ取り標本
これに関連して,次のブログページも参照して欲しい。
トレンチの断層写真は,日本活断層学会が発行した2016年活断層フォトカレンダーの12月の写真となっている。

2012年8月15日水曜日

下諏訪のウスバキトンボ


下諏訪町・湖浜の交差点付近で,ウスバキトンボ(Pantala flavescens)を4,5匹見かけた。縄張り争いか,互いに牽制しあっているかのような飛翔。


大きな地図で見る

下の写真は,見にくいが,赤矢印の先端付近に飛翔中のウスバキトンボ。




拡大図がこちら。




なぜこの場所で,という疑問。車も人も来ない場所は,いくらでもあるのに・・・

日本各地どこにでもいるトンボと言われるが,岡谷市内では見かけることが少なくなった気がする。

ただし,このトンボは沖縄のような亜熱帯地域でないと,越冬できないと言われている。現状でもそうだろうか?各地で継続的な生息調査をしたほうが良いと思う。

渡り鳥ならぬ,渡りトンボと言われるだけあって,とにかく飛んでばかり,止まることが少ない。子供のころ,ピョンピョン飛び上がって網を振り,捕まえた懐かしい記憶がある。

ネット上の写真でも止まっているものが多く,飛翔ビデオはあっても,飛翔写真は少ない。