2011年12月2日金曜日

ナミテントウ(Harmonia axyridis)と千野光茂博士


11月29日,13:20に,岡谷市山下町の道路脇コンクリート上を歩いているナミテントウ(Harmonia axyridis)を見つけた。
属名ハルモニア(Harmonia)美しい響き。テントウムシの一般英名 lady beetle も,かわいい。
撮影するため,少し触って動きを止めた状態。


気温は11.5℃であったが,コンクリート面上で測ると,15.1℃であった。成虫越冬するとはいえ,あさってから12月という時期に活動しているのを諏訪地方で見かけるのは珍しい。ちなみに,この2日後の12月1日に岡谷市で初雪が降った。

フタボシテントウとでも言いたい模様だが,実は,このテントウムシの模様には,様々な種内変異が知られている。風見武夫氏のホームページが分かりやすいので,そちらを参考にしてほしい。
http://www.hi-ho.ne.jp/kazami/essay/essay1060.html

今回観察されたタイプは,二紋型(conspicua)である。

上記の風見氏のページにもあるように,かつて,千野光茂博士が諏訪地方を中心に長年にわたり,各タイプの割合の移り変わりを調べた。その結果,二紋型が増加傾向にあり,それが気温上昇に関連するらしい,ということを突き止めたという,記念すべき種なのである。

その研究の一端は,遺伝学の権威であった駒井卓・京都大学教授が全国のナミテントウの紋様変化を調べたデータと共に,下記の共著論文で知ることができる。

Taku Komai, Mitsushigé Chino, and Yasusi Hosino (1950)
Genetics. 1950 September; 35(5): 589–601.

Contributions to the Evolutionary Genetics of the Lady-Beetle, Harmonia. I. Geographic and Temporal Variations in the Relative Frequencies of the Elytral Pattern Types and in the Frequency of Elytral Ridge
http://www.genetics.org/content/35/5/589.full.pdf

千野博士は諏訪市出身で京都大学理学部助教授だったが,戦後,旧制・諏訪中学が新制・諏訪清陵高校になるのに伴い,郷土出身の著名な学者を呼ぼうと言いうことになり,初代校長を務めた(是非にと,頼み込んだらしい)人物である。

他県の人から見れば,遺伝学者・千野光茂としか知られてないことが多いが,諏訪では有名な教育者であった。
http://www.city.suwa.lg.jp/scm/dat/kikaku/data_files/h19_chinomitusige_siryou.swf

彼が校長当時,生徒だった人物に,1996年に第5回相澤忠洋賞を受賞された考古学者・武居幸重氏がいる。
http://www.joumon.jp/books/yukisige.htm

武居氏は当時,生物部員であり,授業をさぼっては千野校長の手伝いで裏山に登り虫を取っていたことを述懐している。
http://blog.joumon.jp/?eid=355377

校長が生徒をさぼらせて,自分の研究の手伝いとは優雅な時代である。しかし,そんな経験が武居氏の考古学での業績を生んだのかもしれない。

2011年11月23日水曜日

姨捨からの夜景

鉄道駅としては,全国有数の夜景の名所,JR篠ノ井線・姨捨駅が開業111周年を迎えた。

全国に夜景の名所と呼ばれる地は多いが,姨捨の特筆すべき点は,姨捨駅からだけでなく,長野自動車道・姨捨サービスエリアからも,ほぼ同じアングル(東方,地図右側)で千曲川沿いに広がる見事な夜景が見られることである。


より大きな地図で 姨捨駅・姨捨サービスエリア を表示

下の写真は,姨捨サービスエリアから見た夜景。写真撮影の人やカップルもしばしば見かける。

姨捨駅は日本三大車窓のひとつとされ,今では全国でも数少ないスイッチバック方式の駅である。徳富政樹氏のブログに,その様子と解説がある。

姨捨サービスエリアは日本の夜景百選に選ばれている。

姨捨駅は特急が止まらないため,夜景を見る場合は,普通列車に乗る必要がある。あえて下車しなくても,停車時間程度でも夜景が堪能できる。

姨捨は,深沢七郎の楢山節考(今村昌平が同名映画化) にも取り上げられた姨捨伝説の残る地とされる。

2011年10月23日日曜日

柏崎原発事故時には,長野県・飯山市と栄村も放射能汚染想定地域に


原子力安全委員会の作業部会は20日,事故時に原発から半径8~10kmに設定されている防災対策の重点区域を半径30km圏に拡大する見直し案を示した。
http://www.asahi.com/national/update/1020/TKY201110200200.html?ref=goo

これにより,屋内退避・ヨウ素服用準備区域も半径50kmに設定されることになる。

長野県は9月に,浜岡原発(静岡県御前崎市)で事故やトラブルが起きた場合,中部電力が速やかに長野県に情報提供することを,同社との間で確認した。
http://www.shinmai.co.jp/news/20110924/KT110923FTI090012000.html

しかしながら,浜岡原発は長野県境から最も近い地点でも約70km離れており,屋内退避・ヨウ素服用準備区域には入らない。

むしろ,新潟県の柏崎刈羽原子力発電所(東京電力)のほうが,県境に近いのである。最も近い県境まで約45kmである。下図に示したように,一部とは言え,県北部(飯山市と栄村)が50km圏に入るのである。しかしながら,県としての柏崎原発への対応は定まっていない。






青円内が柏崎原発50km圏(屋内退避・ヨウ素服用準備区域)
赤区域が,長野県の50km圏(飯山市と栄村の一部)


もちろん,福島原発事故を見て明らかなように,単純に原発からの距離だけで,事故時の放射能汚染リスクは推定できない。風や降雨,地形の影響もあるからである。

しかし,もし退避やヨウ素服用準備の基準区域が半径50kmに設定されたら,原発事故に備えた訓練やヨウ素備蓄など,速やかに検討すべき課題が多いことを県は認識すべきだ。この50km圏に入る地域が,県や東電と事故時の対応を細かに検討できる体制を整えられるように,県も援助を惜しんではなるまい。

万一事故が起きてから,後手に回った対応でドタバタしたのでは,住民の生命や財産を守れまい。

飯山市は,東日本大震災後,柏崎原発の安全性に危機感を持ち,東電や阿部守一・長野県知事に原子力災害への防災対策を要望し,さらに,安定ヨウ素剤を購入することを決めた。
http://www.city.iiyama.nagano.jp/soshiki/shomu/shouboubousai/keikaku/gennhatuyousei
http://www.47news.jp/news/2011/08/50.html

しかし,同じく50km圏に入る栄村は,東日本大震災の翌日に強い地震に襲われ,甚大な被害を出し,なお復興途上である。
http://www.asahi.com/national/update/0312/TKY201103120243.html
http://mainichi.jp/area/nagano/news/20111022ddlk20040025000c.html

そのため栄村では,原発対策どころではない,という感が強い。県は,栄村の復興計画に関して,原発事故を想定に入れた計画も立ててほしいものである。

2011年10月12日水曜日

辰野町パラグライダー女児に激突事故: 続報


昨日のブログの続報である

パラグライダー着陸予定地が不許可であったとの一部テレビ報道を聞いたときは,正直言って驚いた。

私の知る限り,何年も前から着陸場所として使われてきたと思ったからである。このテレビ報道では,町には全く責任ないかのような話である。

しかし今日の新聞各紙を見て,やはり誤報だと分かった。さすがに,「不許可地点」などとは書いていない。

地元紙,たつの新聞によると,
20年も前のことで,着陸場所の許可の経緯は不明
と町は説明している。

読売新聞や中日新聞によると,
離陸場所だけを町が整備したが,着陸場所は利用者任せだった
という事実が判明してきた。

着陸予定地は不許可だった,と断定的に言われるのと全く印象が異なる。

事故の加害責任は重大だが,一方的に彼に責任を押し付け,町の対応をうやむやにするのは疑問である。

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松尾峡ホタル盗難事件

そういえば,この町役場,2009年に,この童謡公園の県天然記念物指定地域でホタルを無断採集した男性を岡谷警察署に突き出し,県文化財保護条例違反で地検伊那支部に送検させたことがあった。

このときも,一部報道では,「天然記念物指定地域で」となっていたが,岡谷署に聞いたら,「その近く」だと言う。しかも,生息地を壊したというわけではなく,「単にホタルを捕まえたという微罪」だと言うのである。この際,町役場からは,移入養殖された外来種ホタルだと言うことは一切聞かされず,私の話で初めて知ったと言われた。なんでこんな微罪に大騒ぎするのか,とも言われた。

ちなみに,しばしば誤解されるが,ここのホタルの生息場所が天然記念物なのであって,ホタルそのものは天然記念物ではない。それが県外からホタルを大量移入しても問題とならない一因でもあった。

このホタル盗難事件について,地検伊那支部にも問い合わせた。その職員は,窃盗事件じゃないか,と言ったが,県で文化財保護条例違反と言うなら,そういう観点で調べる,とのことであった。私は,「盗んだのは,町が隠す移入ホタルであることは知っておいて欲しい」と述べ,資料も渡した。

結局,この「ホタル盗難事件」は起訴猶予処分となった。

町役場は,捕獲されたホタルが,養殖された移入外来種ホタルであるとは一切言わず,あくまで,天然記念物にこだわって,その男性の処罰を望んだようだ。

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今回のパラグライダー事故,着陸予定地が不許可であったとのテレビ報道を見て,ホタル盗難事件を思い出し,辰野町はまた責任逃れしようとしていると思ったが,翌日の新聞のいくつかが正確な記事を書いてくれたホッとした。

それにしても,ホタル生息地を破壊せずとも警察に突き出しているのである。そこにパラグライダーが頻繁に降りることは黙認していた中日新聞)というのは変ではないか。

移入ホタルの弊害を辰野町役場に何度言っても,「観光に役立つからいいじゃないか」というような返答ばかりである。

パラグライダー離陸場所を整備し,愛好家で町が賑わえば良いとする,またまた経済優先の町の考えなのだろうか?

2011年10月11日火曜日

辰野町ほたる童謡公園で,パラグライダー,女児に激突,大ケガ


(この問題の続報は,こちら

パラグライダー着陸予定地が不許可であったと一部テレビが報道しているが,それは正確ではないだろう。

辰野町教育委員会も不許可だったとは全く言ってない。通常ルートではなかったのだ。

辰野町でパラグライダーを使う場合は,大城山から飛び立ち,丸山球場に着陸するのが通常ルートである。しかし,緊急時には,ほたる童謡公園への着陸も認められ,そのためか最近は,公園内への着陸も多かった。

この公園は,もともと観光用に役立たないヘイケボタル生息地を潰して作られた

しかし,ホタル童謡公園の利用者も少なく,周辺の広場は,格好のパラグライダー着地点となっていた。以下の地図で,青線が通常飛行ルートだったが,実際には,別のブログにも書いたように,町は着陸地点をパラグライダー利用者任せにしていて,今回の事故が起きたような赤線ルート,つまり,ホタル生息地に降りる,ほたる童謡公園ルートも町役場から黙認され使われていた。



冬季になると,伊那風(諏訪の自然誌・気象編,p246)と呼ばれる天竜川をさかのぼる(地図で下から上へ)風が吹くため,公園内への着陸も頻繁にあると想定される。

最近,辰野でパラグライダーをする人が増え,町中心部へ向かって飛ぶため,家や人に衝突する危険性を町役場も承知しているはずである。

今回の事故は,町役場の責任でもあろう。

2011年9月28日水曜日

Shigemi Kashiwabara, Pro-nuclear mayor? 柏原重海氏は上関原発推進?



Shigemi Kashiwabara (柏原重海) won re-election as mayor of Kaminoseki (上関), Yamaguchi Prefecture (山口県), on September 25.
He seems to advance the plan to build the Kaminoseki nuclear power plant.

However, Kaminoseki is located at a so-called "biodiversity hotspot".

The journalist Sheril Kirshenbaum points out that a worrying anti-biodiversity trend is emerging.
http://www.cultureofscience.com/2011/09/23/attacks-on-biodiversity-an-emerging-trend-part-i/

The phrase "anti-biodiversity trend" may be unfamiliar to Japanese people, but such trend definitely exists in Japan.
Despite the Fukushima nuclear accident,  some nuclear power plants such as Kaminoseki may be still constructed without careful consideration.

The plan to build the Kaminoseki nuclear power plant is certainly a kind of "anti-biodiversity trend"

2011年9月18日日曜日

呆れた狭山市議,田村しゅうじ氏の迷言・妄言


埼玉県の狭山茶から暫定規制値を超える放射性セシウムが検出された問題を受けて,狭山市議会議員・田村しゅうじ氏が,自らのブログで,

消費者よ放射能汚染なんて怖くない。みんなで声を大にして基準値を超えたものでも食しよう
と呼びかけていた。

少なくとも,9月17日までは(そのブログ作成は9月4日),そう主張していた。

驚きの発言であった。
何の科学的根拠もなく,ただただ呼びかけるだけ。

もちろん,規制値を多少越えた食品でも安全を見込んで,その値を設定してある。
また,低レベル放射線は健康に良い,という中村仁信・大阪大学名誉教授のような主張もある。

しかし,これら科学的主張を引用するでもなく,また自ら調べるでもなく,全くあてずっぽうに,「基準値を超えたものでも食しよう」と呼びかけているのである。

異常である。

まず,市内外の狭山茶産地を歩き,生産者を尋ね,放射性物質の知識を深め,実地データに基づいて議論,自説を展開するべきであろう。汚染された狭山茶のイメージをどう回復させるか,茶畑への今後の影響はどうなるのか,そんなことすら考えていないのである。

市議を5期務めているというベテラン議員が,こんな有様である。

低レベル放射線の人間に対する長期的影響は定かではない。
だからこそ,子供や妊婦,これから妊娠するかもしれない女性たちのことを思いやって,一層保守的(科学的意味で)な観点から,安全対策を論ずるべきであろう。

実際,チェルノブイリ周辺では,低レベル放射線の影響で,カメムシに奇形が発生していることが分かっている(Hesse-Honegger and Wallimann, 2008,河田,2010)。

この件で,田村しゅうじ氏の驚くべき物言いは,これだけではなかった。

9月18日ころになって,こっそりブログを書き換えているのである。

消費者よ放射能とは何かをもっと勉強しようよ。みんなで声を大にして基準値そのものも考えてみようと私は思う。

これまた驚いた。何の説明もなく,御立派なことを述べているのである。
立派になったものである。君子豹変す,のつもりで,鼻高々であろう。

では,前言は何であったのか?
あれほど断言しておきながら,全く異なる内容を書いているではないか?

自分は間違っていた,と反省したのだろうか?
単に本音を隠しているだけなのだろうか?

あれだけ言ったからには,自分だけでなく,周囲や家族にも(子供でも妊婦でも規制値越え食品を勧めたり,実際,差し上げていたりしたかもしれない。

しかし,全く説明がないのである。語ることが大事な職業にも関わらずである。

辰野町には,根橋俊夫,永原良子という共産党町議がいる。
彼らは,移入ホタルであることを隠してホタル見学を有料化し,在来ホタル生息地を潰しても,移入ホタルを観光に役立てる,という町の政策を容認している(参照:日本共産党・辰野町議・根橋俊夫氏のこと: 政党人としての資質)。

田村しゅうじ氏も彼らと同様,こっそりと,一般人の知らぬところで,生態系を破壊することを楽しんでいるかのようである。


追記
やっと謝罪が出た。

やっと,である。そもそも,言うべきことでも,姑息な訂正をすべきことでもなかろうに。やっとである。これが5期目のベテラン議員の幼児性を示す姿である。


参考文献

河田昌東 (2010) 昆虫に見る低レベル放射能の影響.ポレーシェ,115: 110.

Hesse‐Honegger, C., & Wallimann, P. (2008) Malformation of True Bug (Heteroptera): a Phenotype Field Study on the Possible Influence of Artificial Low‐Level Radioactivity.
Chemistry & biodiversity, 5: 499-539.

2011年9月4日日曜日

長野県生物多様性概況報告書に記された辰野の問題


長野県環境保全研究所が今年(2011)発表した長野県生物多様性概況報告書に,辰野のコモチカワツボと移入ホタルの問題が,それぞれp55と56に記された。

コモチカワツボに関しては,
ニュージーランド原産の巻き貝で,ゲンジボタルの増殖事業で餌のカワニナに混入して放流される場合がある有害外来生物であること,県内では辰野町,塩尻市,松本市,波田町,安曇野市で確認されていることが記された。

移入ホタルに関しては,
辰野町に移入されたゲンジボタルは在来の集団を駆逐し、この地域特性を攪乱しているとの指摘がある,として,以下の私の研究が引用された。

Iguchi, Y(. 2009)The ecological impact of an introduced population on a native population in the
firefly Luciola cruciata (Coleoptera: Lampyridae). Biodiversity Conservation 18: 2119-2126. PDF

Iguchi, Y.(2010)Temperature-dependent geographic variation in the flashes of the firefly
Luciola cruciata (Coleoptera: Lampyridae). Journal of Natural History 44: 13-14. PDF

ホタル移入で生態系を乱すとして,辰野町が県の報告書で名指しで指摘されたのは,これが初めてである。

2011年8月22日月曜日

第7回信州ホタル保護連絡会無事終了

昨日8/21小諸にて,第7回信州ホタル保護連絡会無事終了



地元だけでなく,松本,長野,千曲,佐久などから来て頂き,ありがとうございます。

伊那地域からの参加者がなかったようで残念。

三石先生(最前列右から二人目)は,もう80歳近いが,相変わらず元気。
35年前の,私の高校時代と全く変わらない好奇心。それが,先生のエネルギーの源だろう。

県自然保護研究所の北野さんが,コモチカワツボが,辰野を含む天竜川や松本・塩尻など犀川水系で広がりつつあると指摘。困ったことだ。

県内で辰野,上高地に続いて,他地域でも野外に移入個体の放してないか心配する声も出た。

2011年8月18日木曜日

辰野町なんと下品な町役場



最近発行された日本甲虫学界の新和文誌「さやばね」に高田兼太による興味深い論文(高田,2011)が発表された。

文化昆虫学観点からホタルを考察したものだが,私が興味深く思ったのは,カブトムシとホタルを比較して論じた点である。

両者とも日本人は非常に馴染み深い虫であり,その人気度は,少なくとも甲虫類の中では群を抜いている(Takada, 2010)。しかし,高田(2011)は,ホタルが文学作品,特に,俳句に多く登場することに注目した。

その結果,カブトムシは大衆文化や趣味的文化に重要な役割を果たしているが,ホタルは,より上位の文化に影響を与える虫である,と結論している。

なお,ホタル類をさらに種別に分けて,その注目度を調べた高田による論文も最近出版されている(Takada, 2011)。

では,ひるがえって,移入ホタルで観光事業を展開する辰野町役場の例を見てみよう。

在来ゲンジボタルを絶滅させ,ヘイケボタルの生息地を駐車場や遊具施設と化し,見栄えのする関西系移入ホタル鑑賞で観光事業。しかも,ホタルを保護し増やしてきたと盛んに宣伝するが,移入して増やしたことは一言も言わず,ホタル保護金と称する鑑賞料を徴収する。観光客に言わないことが地域のためになるなら良いじゃないか,との声も聞く。
http://www.ab.auone-net.jp/~biology/Tatsuno.htm

ホタルを愛でる日本人の心を打算的に利用している辰野町役場,なんと下品な文化を持つ役場であることか。

参考文献

Takada, K.(2010) Popularity of different coleopteran groups assessed by Google search volume in Japanese culture - Extraordinary attention of the Japanese to "Hotaru" (lampyrids) and "Kabuto-mushi" (Dynastines) (cultural entomology). Elytra 38: 299-306.

高田兼太 (2011) 甲虫と人間の文化 - ホタル科の文化昆虫学概説. さやばねNS 2: 25-31.

Takada, K.(2011) Popularity of different Lampyrid species in Japanese culture as measured by Google search volume. Insects 2, 336-342. http://www.mdpi.com/2075-4450/2/3/336/pdf

2011年8月8日月曜日

辰野町・鴻の田のゲンジボタル


辰野町では,観光用に松尾峡に移入したゲンジボタル(西日本型)は手厚く保護されている。
しかし,その移入政策によって,在来ゲンジボタルを絶滅させてしまったことも判明している(辰野の移入ホタル参照)。

一方,辰野町東部の鴻の田には,この貴重な在来ゲンジボタル(中間型)が現在でも生息しており,(辰野の在来ホタル参照),今年(2011)も確認した。

しかし,鴻の田ゲンジボタルは手厚く保護されているとは言い難く,写真のように,3面コンクリート張りの水路に産卵するメスも多い。このような卵は,ほとんど生育しないであろう。





2011年7月10日日曜日

諏訪市・西山のシカ,接近!


7月6日の昆虫野外調査中,夜半ころ,諏訪市・西山でシカとバッタリ。

しかも,3~4m くらいの距離。シカは,しばらく,そこたたずんでいた。

これだけ接近したのは,奈良公園や厳島神社のシカ以来だ。


ここは,辰野の在来種ゲンジボタル生息地・鴻の田(下の地図,赤色部分)の東方(上流)1kmくらいの地点である。


                     
             より大きな地図で 辰野町に残る天然ホタルの里: 鴻ノ田 を表示


2011年7月3日日曜日

諏訪市・西山のシカ,2011年

今年も,諏訪市から辰野町にかけて,有賀峠沿いのホタルを調べていると,必ずシカに出会う。
それ自体は,かわいいのだが,農家から見れば,畑を荒らす害獣。

写真のシカも,防護ネットのギリギリ外側の草を食べていた。
スキあらば,ネット内へ,という感じだ。


2011年6月20日月曜日

Homosexual behavior in beetles カブトムシ雌の同性愛行動


ホームページに最近研究した,カブトムシ雌の同性間マウンティング

Iguchi Y. (2010)
 Intrasexual fighting and mounting by females of the horned beetle Trypoxylus dichotomus (Coleoptera: Scarabaeidae)
European Journal of Entomology, 107: 61-64.

の結果を解説した。

いわゆる,同性愛行動(homosexual behavior or same-sex behavior)である。


Fig. 1. Homosexual or same-sex behavior in female beetles


雄の同性間マウンティングについては,雄が相手を雌と間違えるということもあるだろう。しかしながら,雌の同性間マウンティングについては,その理由が良く分かっていない。

今回の研究結果から,雌の同性間マウンティングは,小さな雌が,大きな雌との闘争を避け,エサを得るための代替的手段である可能性を示唆している。

なお,最近の同性間の行動研究の進展をまとめたレビュー論文としては,以下のものが注目される。

Bailey N. W. & Zuk M. (2009)
Same-sex sexual behavior and evolution.
Trends in Ecology and Evolution 24: 439-446.

この中で,動物における “Homosexual” の定義として,

Homosexual: in animals, this has been used to refer to same-sex behavior that is not sexual in character.

という部分にも注意しよう。

Bailey氏から頂いたメールによると,雌が代替的手段(alternative tactics)を採ることが,ますます明らかになりつつある,とのことである。

また,甲虫類の雌による同性間マウンティングに関しては,以下の論文が注目される。

Maklakov A. A. & Russell Bonduriansky R.(2009)
Sex differences in survival costs of homosexual and heterosexual interactions: evidence from a fly and a beetle.
Animal Behaviour 77: 1375 - 1379.

Maklakov氏によると,カブトムシのように,雌同士で闘争し,しかもマウンティングする,という種の研究は珍しいようである。


2011年6月15日水曜日

中国・四国地方から九州へ:全国ホタル研究会(岡山県鏡野町)発表を兼ねて


2016年7月11日追記

八戸北高校の生徒が,全国ホタル研究会第44回岡山県かがみの大会で発表したゲンジボタルDNA研究は,COP10生物多様性交流フェアでも同校生徒によって発表された。

2016年7月8日に始まったTBSの新しいドラマ・神の舌を持つ男,第1話「殺しは蛍が見ていた」のホタル関連部分は,私が監修をしたが,その中で,主人公らの後ろに設定されたホタル研究のポスターのひとつが,この八戸北高校の研究成果である。これに関しては,以下のブログも参照。

ドラマ神の舌を持つ男・殺しは蛍が見ていた,辰野町がモデル

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2011年6月15日

10日,瀬戸大橋渡って四国・香川県へ。雨降り出す。

橋を渡り終えると眼前に,讃岐富士(飯野山,いいのやま),美しい!山の上部は,有名な讃岐岩(サヌカイト)で出来ている。



高松付近の昆虫調査をしようと思ったが雨で出来ず,残念。

11日,岡山県鏡野町上齋原文化センターで開催された全国ホタル研究会第44回岡山県かがみの大会に出席した。


長野県の志賀高原石の湯と辰野町松尾峡におけるゲンジボタルの羽化不全について発表した。

井口豊 (2011)
ゲンジボタルの羽化不全について
全国ホタル研究会誌 44: 1-3.

このテーマに関心を持ち調べている人が多いようだ。ぜひ結果公表してほしいと,お願いする。外国雑誌にホタル論文を投稿した時,日本語文献ばかりと皮肉られた経験から,ぜひ英語でもホタル論文書いてほしいと願う。

村上伸滋氏がホタル移入問題について発表し,役所にこの問題への対策を求めても無駄だ,と述べた。長野県辰野町での観光用ホタル移入政策で,在来ホタルが滅びつつある問題でも同様な現状を実感している。一昨年,朝日新聞オピニオン欄でも村上氏は,この問題を指摘した。保全生態学の立場から,ホタル移入問題を論じた彼の以下の論文も非常に参考になる。

村上伸茲(2011)
ホタル移植指針課題への取り組み — 市民活動団体への呼びかけのために—.
全国ホタル研究会誌 44: 27-32.

東日本大震災後の復興過程で,ホタルを含め生態系が人為的移入種だらけになることへの危惧も表明される。専門家より一般人の意識を高める必要性が指摘される。広島県の環境カウンセラー,吉川秀幸氏がこの問題に懸念表明。

八戸北高校の生徒が,COP10生物多様性交流フェアでゲンジボタルDNAの研究発表した成果について,本大会でも発表した。

畠山嵩史・米内山友希 (2011)
「全国SSHなどによる「ゲンジボタルコンソーシアム」について
全国ホタル研究会誌 44: 49-53.

全国ホタル研究会後,鏡野町の山を散策,遠くにミンミンゼミ?諏訪地方では通常7月下旬から8月上旬に初鳴き。他の種か?コナラ多い。さすが,クワガタやカブトムシのメッカ。
12日,九州南部へ移動。

途中,豪雨!熊本付近で新幹線6時間近く立ち往生,鹿児島で昼食予定が狂う。でも,九州新幹線弁当「桜咲く」おいしかった!


新幹線が立ち往生中,女性パーサーの皆さんの温かな気遣いに救われる,大感謝!
その一人に,帰りの博多駅構内で会い,互いにびっくり!改めて御礼を言う。

13日早朝の桜島。雲がかかって全景見えず,残念。




2011年6月1日水曜日

日暈(ひがさ)

昨日,5/31,諏訪地方では,日暈(ひがさ)が見られた。しかも,二重!ラッキーと思ったら,やっぱり,ことわざどおり,今日は雨だった。


2011年5月30日月曜日

回帰分析とは,相関との違いは?


回帰と相関,知っているようで知らない,その本質

インターネット上の情報は,玉石混交と言われるが,科学的説明に関しても,時折,驚くような誤解に出くわす。

今回,私はHP上で,最小二乗法による直線回帰について解説したので,参考にしてほしい。
http://www.ab.auone-net.jp/~biology/regline/regline.htm

最小二乗法は頻繁に行われる直線近似法である。EXCELなどの表計算ソフトでも容易に出来る。しかし,それがゆえに,どんな計算法か知らずに適用されてきているのも事実である。インターネット上で見つけた誤解例でも,理系人間を自称するその人自身が全く理解していない,という例であった。それに対し,私が繰り返し誤りを指摘したが,本人は全く理解できなかった。
http://okwave.jp/qa/q6733154.html

例えば,その回答者は,「最小二乗法は,x, y方向を最小とする」とか,「回帰の本質は45度の線を書くこと」とか,びっくりするような解説を与えていた。

回帰と言っても,曲線もあれば,多重回帰もある。
これらでは,45度にすら出来ない,のに,以上のような回答である。

まして,「x, y方向を最小」などという説明は,通常の最小二乗法((Ordinary Least Square: OLS)では,全く間違いである。

しかし,考えてみると,同様な誤解は結構多いのではないか,という気もしている。そこで,改めて,回帰と相関について,上記HPで,理論,応用の両面から考えてみた。

2011年5月25日水曜日

長野県辰野町・ホタル保護条例改正

2010年1月1日から,辰野町で,改正ホタル保護条例が施行された。

この施行を前にして,昨年,松尾峡の移入ゲンジボタルが周辺の在来ゲンジボタルに与える影響を軽減するため,両者を区別して保護してほしい,と私は辰野町役場に申し入れた。

しかし,「全体として増えれば,在来ゲンジボタルが減るのも仕方ない」という相変わらずの主張で,私の申し入れは改正条例に全く盛り込まれなかった。

町議会も全員,この役場の見解を質疑することなく承認し,改正保護条例が成立・施行された。

今年も,ホタル成虫の出現シーズンが近づいてきた。しかし,改正ホタル保護条例の成立・施行に当たって,このような経緯があったことも是非知ってほしい。

2011年5月4日水曜日

大鹿村の中央構造線

長野県南部,大鹿村で見られる中央構造線


中央構造線は,九州から,四国,紀伊半島を通り,諏訪湖に達する大断層である。
大鹿村では,その断層が明瞭に観察され,中央構造線博物館は,その断層上にある。

次の写真は,博物館裏手に見える崖崩れ跡で,1961年の水害で出来たものである。


露出している白っぽい岩石(雪ではない!)は,いわゆる「鹿塩(かしお)マイロナイト」。大学地学の教科書にも出てくる,断層のずれによって変形・変質して出来た有名な岩石。

写真の崖崩れ跡を見て分かるように,この岩石はもろく崩れやすいが,この大鹿村近くで,この断層をトンネルで横切って通過させようと計画されているのが中央リニア新幹線である。

中央構造線に沿って,この大鹿村北方には,分坑峠があり,最近パワースポットとしてテレビでも取り上げられる。博物館にも,このパワースポットについて質問するお客さんたちが来ていて,少々びっくり。

余談だが,この付近は,サルが頻繁に見られる。

桃が満開!

諏訪地方も桜が散り始め,今は桃が満開!
写真は中央道・諏訪湖サービスエリア下にある桃。

ただし,ここ2,3日,黄砂の影響で景色が霞んでいる。

2011年4月30日土曜日

箕輪町・中曽根の権現桜

箕輪町・中曽根の権現桜(エドヒガン)満開。長野県内でも,1,2を争う巨木・名木。県天然記念物に指定されている。この付近にはキツネも出没!

岡谷市横河川沿いの桜

岡谷市横河川沿いの桜,観光バスも来る市内の名所。まだまだ見ごろ。今日も花見客(宴会?)がいた。でも,午後から雨。

下諏訪町・水月園と慈雲寺の桜,”ゴリラ”とともに

下諏訪町,慈雲寺の桜,満開から散り始め。花吹雪も美しい。


             


下の写真は,通称,”慈雲寺のゴリラ”。たまに,県外から見にくる人も。幸運のゴリラ?


 

次は同じく下諏訪町,水月園から見た諏訪湖。トンビも(上に小さく見える)。
やはり桜散り始め,花吹雪。
今日も花見客(宴会?)が何人かいた。




2011年4月28日木曜日

船魂神社の桜

岡谷市 ・船魂神社の,しだれ桜,満開です。



このあたりは,2006年に大規模な水害に見舞われ,この神社も流されました。
http://www.asahi.com/special/060719/TKY200607190230.html

しかし,桜は,しっかりと残り,今ではパワースポットとして取り上げられることもあります。

2011年4月21日木曜日

諏訪市・西山のシカ

暖かくなってくると,諏訪市の西山と呼ばれる地域でも,シカの出没が目に付く。

特に,夜多い。

時によっては,林の中を10頭以上の鹿が飛び回っているのを目にする。

下の写真は,そのうちの1頭。





中央道諏訪湖サービスエリア付近の山側の地域である。
お客さんたちは,もっぱら諏訪湖方向しか見ないが,山側に注目するとシカを見ることがあるかも。

ただし,これらのシカ,この地域を含め,南アルプス一帯で,樹木や高山植物,さらには農作物を食い荒らす害獣と化している現状がある。

2011年4月6日水曜日

福島原発事故の放射性物質蓄積の可能性

福島原発事故の放射性物質拡散の問題,テレビ出演者のコメントで気になる点。

放射能数値は風向きで変わるから一時的に高くても問題無い,とでも言いたげな発言をする人がいる。例えば,3月26日朝の「朝まで生テレビ」出演の堀江貴文氏も,そんな類の発言をした。

しかし,風向きの影響を受けると言うことは,放射性物質が蓄積しやすい場所があることも示唆する。

実際,文科省調査でも,浪江町の谷間で高数値が観測され,地形の影響が指摘されている(朝日新聞3/29)。

また,長崎原爆が放出したプルトニウムやセシウムが堆積物中に今でも残存することを示した大阪市立大の博士研究がある。

「長崎原爆により放出されたプルトニウムの時間的及び空間的分布」 國分陽子
http://www3.osaka-cu.ac.jp/doctoral/pdf/5059.pdf

これによると,原爆由来のプルトニウムが,島原半島から熊本県阿蘇山付近まで及んでいることが,最近の土壌分析から判明し,爆発当時の風向き等が蓄積分布に影響していることが示されている。

福島原発事故の放射性物質拡散調査も,地域をメッシュに切った包括的な放射能調査の必要だという専門家の意見もあり(4月1日のテレビ朝日・報道ステーション),私も同意見だ。

少なくとも,今の調査は断片的であることは念頭に置いておくべきである。

これから,山菜採り,さらには,キノコ採りのシーズンになる。原発事故が長期化すればするほど,たとえ大気中の濃度が減少してきても,土壌や池の水に蓄積した放射性物質が残存している可能性があり,それらは調査されてない場所にあるかもしれない。

2011年3月27日日曜日

雪化粧の蓼科山


昨日は,茅野市から蓼科山(諏訪富士)が美しく見えた。一昨年の3月,ホタルDNA研究者の草桶秀夫・福井工大教授と辰野のホタルのフィールドを観察した帰り,氏は登山が好きで,この山にも登ったと話された。この山のかなたが震災被害の地域。復興と鎮魂を祈った。


草の実でした

岡谷市内のある家の中で,変な虫が発生か?死骸?ということで,検査依頼。顕微鏡で見ると,

草の実だった。
害虫でなく安心。


スケールを入れ忘れたが,長径3-5mm。

2011年2月27日日曜日

辰野ホタル祭  公費使い,生態系破壊,それでも観光客減少

たつの新聞(2/19)によると,辰野町ほたる祭の観光客は,2000年から減少傾向で,ピークの約54万人から昨年は36万人まで減少してるとのことである。

観光客が見に来る松尾峡のゲンジボタルは,県外から購入し増殖させているものである。
そのために,地元に本来いたゲンジボタルは絶滅し,他種ホタル生息地も破壊されているのである。
http://laboratoryofbiology.blogspot.com/2010/08/new.html
http://laboratoryofbiology.blogspot.com/2010/10/blog-post_31.html
http://laboratoryofbiology.blogspot.com/2010/10/blog-post_22.html

他地域でもホタル移入がされてるじゃないか,という声も聞いたことがある。
しかし,辰野の場合は,役場が公費を使って大規模にやっている点に注意してほしい。

長野県大町市の牛越徹(うしこし・とおる)市長から私へ届いた意見,
「辰野町では,ホタル養殖に行政が関与するのであれば,在来種保護は一層重要。解決に時間がかかっても勇気を持って方向を転換すべきだ。」(内容は筆者要約)
にも耳を傾けてほしい。

移入ホタルをゼロに,とまで言わないが,観光に影響が出ない程度まで減らせないか試算するべきだ,という私の提言も無視されている。

公費を使い,生態系を破壊し,それでも観光客は減少。

もうこんな生物多様性保全を無視したホタル観光政策はやめるべきだ。

2011年2月18日金曜日

辰野町,ほたる祭り用の蛍が欲しいと東京・板橋に陳情


板橋区ホタル飼育施設の施設長を勤める阿部宣男氏によると,辰野町を参考にしてホタル水路を作成した行政が沢山あるが,ことごとく失敗しているそうだ。

辰野町が松尾峡で養殖に成功した一因は,大量発生しやすい西日本のゲンジボタルを業者を通じ大量移入し,あわせてカワニナも県外から大量移入しているからである。

もともと,ここに住んでいたゲンジボタルは,あのような集団発光をせず,もっとゆっくり,ややバラバラに光るものであった。

しかし,それは 移入行為によって滅んでしまった のである。
http://www.ab.auone-net.jp/~biology/Tatsuno.htm

今いるホタルは,昔ここにいたホタルとは遺伝的にはもちろん,光り方も違う のである。

辰野のホタルが,なぜあのように大量に華麗に光るか,それを考えるとき,隠された負の歴史も知らねばなるまい。
 
ちなみに以前,
阿部氏のところにホタルやカワニナをもらいに辰野町役場の幹部職員が出向いたが,「望ましくない行為」として,即座に断られている
ことも付け加えておく。

それにしても情けないではないか。東京の人がホタルを欲しいと言うなら,まだ理解もできる。しかし東京で飼育されているホタルを欲しいというのだから,開いた口が塞がらない。

松尾峡に県外からホタルが移入され養殖されるようになって以来,ホタル鑑賞の有料化が始まった。地元のホタルを保護し増やしてきたかのように装いながら(辰野町観光サイト),実は,外来種ホタルを増殖させて有料で見せてきた。このような,詐欺まがいとも言える外来種ホタル商法の一端が,東京・板橋へのホタル一部譲渡(購入?)陳情にも現われている。

Yahoo知恵ノートに,辰野町の移入ホタル問題の経緯をまとめた。

長野県辰野のホタル再考: 観光用の移入蛍で絶滅した地元蛍 松尾峡ほたる祭りの背景にあるもの


2011年1月23日日曜日

富士山:諏訪湖からと河口湖から

冬季は,長野,山梨両県から富士山が美しく見える日が多くあります。

諏訪湖と河口湖から見た富士山を写真に撮りました。

やはり河口湖から見た富士山は雄大です。
しかし,諏訪湖を前景として手軽に見られる下諏訪からの富士山も,あまり知られてないという点では,一見の価値があります。


長野県下諏訪町・湖岸通りから見た諏訪湖と富士山
山梨県・河口湖北岸・長崎付近

2011年1月20日木曜日

辰野町,生物多様性保全のための組織を立ち上げ

辰野町が生物多様性保全のための組織を立ち上げた(辰野新聞,1/19)。

会合では町内のアゲハチョウ類や魚類の種数減少やアレチウリ駆除が進まないことが話題になったそうだ。

生物多様性保全と言うと聞こえは良いが,観光用に移入し養殖しているホタルが,本来住んでいた在来ホタルを松尾峡で絶滅させ,下流で減少させている問題
http://www.ab.auone-net.jp/~biology/Tatsuno.htm
には全く触れる気がないようだ。

これは過去の問題ではなく,対策を採らない限り,現在も将来も拡大しながら続く問題なのである。
その指摘を受けながら,無視する役場,町長,町議。

相変わらずホタル移入を隠すつもりなのか,それとも移入養殖ホタルは生物多様性保全の例外とするのが暗黙の了解か?
不思議な町である。

繰り返すが,移入した過去の問題ではない。
下流へ拡散している現在・将来の問題なのである。

昔の話,といった体裁の良い言葉に騙されてはいけない。